医院名:小松おなかとおしりのクリニック 広崎医院 住所:〒923-0947 石川県小松市日吉町51 電話番号:0761-22-0393

コラムNo. 6【大腸カメラ検査を受けるべき症状】


コラムNo. 6
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【大腸カメラ検査を受けるべき症状】

 

みなさま、こんにちは!

石川県小松市日吉町にある『 小松おなかとおしりのクリニック広崎医院 』

副院長の広崎拓也です。

今回のコラムでは、”大腸カメラ検査を受けるべき症状”についてお話させていただきます。

 

 

 

「どんな症状が出たときに大腸カメラ検査を受けるべきなの?」

「どこのクリニックで大腸カメラ検査を受診すればいいの?」

「初めて大腸内視鏡検査を受けるのでよくわからないです…」

などなど”大腸カメラ検査を受けるべき症状”に関して解説いたします!

 

大腸カメラ検査を受けるべき症状って何

 

大腸カメラはどういうときにうけたらよいのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
以下に該当する場合は大腸カメラを受けた方がよいでしょう。

 

【大腸カメラ検査を受けた方がよい症状】

①下血・血便
②便潜血陽性
③体重減少
④腹部の異常(腹痛など)
➄便秘
⑥下痢
➆ご家族に大腸ポリープや大腸がんの方がいる
⑧40歳以上の方で大腸内視鏡検査を受けたことがない方

それでは、➀~⑧についてさらに細かくみていきたいと思います。

①下血・血便

①下血・血便の方へ

下血とは、血液成分が肛門から排出されることの総称です。口から肛門までの消化管が出血源となりえます。便がなく血そのものがでるもの・血混じりの便がでるもの、全て下血と言います。血便とは、赤色あるいは暗赤色の便であり、形状のある便に血液が混じった状態です。見た目でわかるような便もあれば、判断が難しい便もあります。

 

  • 下血・血便の症状

 

・排便後におしりを拭いたらペーパーに血がついた

・排便後に便器をみたら真っ赤だった

・排便時に肛門に痛みを感じる

・便秘が続いており、便には時折血が混じる

・下痢に血液が混ざっている

・腹痛・下痢の後に血がでてきた

・時々便に粘液混じりの血が混じっている。

 

下血・血便は重篤な疾患に罹患していることを知らせる「サイン」です。

自分で状態を判断することは難しいため、楽観的な考え方をすることは極めて危険です。

『消化器内科専門医が解説』下血・血便について

②便潜血検査が陽性(+)だった方へ

便潜血検査は、見た目では分からないレベルの血液成分でさえ拾い上げる、感度の高い検査です。実際に血便や排便時出血が確認できない場合であっても、便潜血陽性の結果が出た際には、大腸がんや大腸ポリープはもちろんのこと、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患や、痔・直腸粘膜脱症候群といった、様々な疾患が見つかることがあります。

 

大腸ポリープの段階で発見することができれば、内視鏡的に切除することが可能であり、将来的な大腸がん発がんの予防ができます。便潜血で陽性反応が表れた方には、大腸カメラ検査の実施を推奨しております。

『消化器内科専門医が解説』便潜血検査: 陽性(+)について

 

③急激な体重減少がある方へ

体重減少の目安は、

・体重減少のスピードが早い(6ヶ月で5kg程度、数ヶ月で数 kgなど、)

・食事量の割に体重減少が目立つ

・他にも症状がある(吐き気や胸やけ、腹痛、ふらつきなどの貧血症状など)

 

「単にダイエットの効果として体重が減少している」、「夏バテで食欲が落ちて食事量が減っている」といった明確に原因のある緩やかな体重減少であれば、医療機関を受診する必要性は低いと言えます。しかし、明確な要因もなく、且つ体重減少のスピードも早いということであれば、医療機関の受診が必要と考えましょう。

 

  • 体重減少の症状

 

・食事を取る気にもならず、体重が減少している

・普段と食生活は変わらないにも関わらず体重が落ちている

・6ヶ月間で5キロ以上の体重減少

・ダイエットをしていないにも関わらず、体重が減っている

 

 上記のような体重減少は、身体のどこかに異変が生じている可能性が高いと言えます。症状に心当たりがある際には、医療機関を受診しましょう。

『消化器内科専門医が解説』体重減少について

 

④お腹の調子が悪い

腹痛は日常生活の中でも頻繁に起こりうる症状ではありますが、腹痛症状が長期的に継続している場合や、何かしらの付随症状がある場合には注意が必要です。何らかの消化器疾患に罹患している結果、腹痛が起きているという事も充分に考えられるため、心当たりがある場合には医療機関に行き診察を受けましょう。

 

  • 腹痛の症状

 

・お腹が痛い(腹痛がある)

・お腹が常に張っている感じがする(腹部膨満感)

・寝ていても痛みで起きてしまう

・動くと響くような痛みがでる

・発熱を伴う腹痛がある

『消化器内科専門医が解説』【腹痛】について

 

➄便秘の方

便秘には、軽い症状である場合と何か他の病気が併発している場合があります。

便秘になったときはただの便秘と思わず、身体のその他の変化にも注意しましょう。

便秘が長期間続いている場合は、何らかの疾患に罹患している可能性があります。心当たりのある方は、必ず病院で診察を受けるようにしましょう。

 

  • 便秘の症状

 

・便秘が4日以上続いている

・便は毎日出ているが、細切れですっきりしない。

・便秘に伴っておなかが痛い。おなかが張っている。ガスが溜まる。

・便秘に伴い切れ痔を繰り返している。

・便秘に伴って体重が減ってきた。

・市販のお薬や食事療法など色々試してみたけれど、なかなかよくならない。

・医療機関で薬をもらっているが、下痢と便秘を繰り返している。

『消化器内科専門医が解説』便秘について

 

⑥下痢の方

誰しも一度は下痢でお悩みになられたことがあると思います。

下痢といっても症状や深刻さは様々ですが、小腸や大腸で異常が起きているかもしれません。一過性で終わる下痢であれば大きな心配をする必要はありませんが、下痢が長期間続いている場合は、何らかの疾患に罹患している可能性があります。心当たりのある方は、必ず病院で診察を受けるようにしましょう。

 

  • 下痢の症状

 

・腹痛を伴う下痢が長期間続いている

・水状や泥状の下痢が出る

・一日に何回も便意を催し下痢をする

・下痢に血液が混ざっている

・便秘であるが、少しずつ下痢状のものがでる。

『消化器内科専門医が解説』下痢について

 

 

➆ご家族に大腸ポリープや大腸がん方がいる

ご家族が大腸ポリープや大腸がん(大腸癌)を患っているまたは患ったことがある方は、

大腸がんや大腸ポリープの可能性があります。

【大腸がん】

大腸にできる悪性腫瘍です。大腸がんは、早期に発見できれば、早期の治療にて95%以上が治ります。 ほとんどの大腸癌はもともとは良性のポリープです。腺腫性ポリープを早い段階でみつけ、切除しておけば大腸がん予防に非常に有効です。疑いがあれば、機を逸することなく内視鏡検査を受けていただくことがとても重要です。

 

  • 大腸がんの症状

 

・便通異常(便秘・下痢、便秘の急な悪化、便が細い、残便感が残る、頻回の排便)

・血便、便潜血検査陽性

・過去にポリープを指摘された方

・血縁者に大腸癌にかかられた方がいる方

・貧血がある方、体重が減った方

『消化器内科専門医が解説』 大腸がんについて

 

【大腸ポリープ】

大腸ポリープは大腸に発生する限局的な粘膜の隆起のことを言います。

ほとんどのポリープはいぼみたいな形をしています。大きさは数ミリから2~3㎝程度のものまであります。ポリープをグループ分けすると、非腫瘍(全体の20%)と腫瘍(全体の80%)に分けられます。

 

  • 非腺腫

文字通り腫瘍ではないものです。炎症に伴う炎症性ポリープや、年をとるとほとんどの人にみられる過形成性ポリープなどがありますが、いずれもがん化することはほとんどありません。ですからこれらのポリープを切除する必要はないのです。

 

  • 腺腫

文字通り腫瘍ということになり、良性のものと悪性のものに分かれます。

良性の大腸腫瘍は大腸腺腫といい、悪性腫瘍は大腸がんといいます。

よくみなさんが「カメラでポリープをとった」と言われますが、そのポリープはほとんどが腺腫というものです。なぜ、良性のポリープである腺腫を治療しないといけないのでしょうか。それは、腺腫はいずれ「がん化」する可能性があるからです。腺腫は『がんの芽』と称されており、なるべく早い段階で芽を積んでおいた方が良いでしょう。

大腸ポリープ

 

⑧40歳以上の方で大腸内視鏡検査を受けたことがない方

日本人の女性の女性のがん死亡原因第1位は何かご存知でしょうか?

実は大腸がんなんです。(2017年の統計)

男性でも肺がん、胃がんに続いて第3位となっており、大腸がんは非常に多くの日本人の方に見られる疾患です。

 

健康診断等で便潜血検査が陰性であっても、進行癌があっても便に血が混ざらなかったり、粘膜下腫瘍という粘膜の下に腫瘍があるようなケースにおいては便潜血陽性にならないケースがあります。腹痛や排便異常・貧血などなんらかの症状がある場合は注意が必要です。症状があったりご不安なことなどございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

 【大腸カメラ検査とは】

大腸カメラとは、大腸の粘膜を柔軟性のある電子スコープを用いて直接観察する検査です。モニタテレビに映像を映し出し、疑わしいが部位があった際には、組織を採取して確定診断を行います。現在では、水侵法や、CO2送気、鎮静剤を用いた検査など、患者様の苦痛を軽減させる方法が確立されているため、大腸カメラ検査が苦手な方でも安心して検査を受けていただくことができます。

当院の大腸カメラ検査の特徴

 

【大腸カメラ検査費用】

胃カメラ検査同様、大腸カメラ検査も原則保険適用です。医師が大腸カメラ検査の必要がないと判断したうえで、患者様が検査希望をした場合は自費になります。

大腸カメラ検査費用

大腸カメラ検査は原則保険適用です。医師が大腸カメラ検査の必要がないと判断したうえで、患者様が検査希望をした場合は自費になります。
検査(治療)内容 1割負担 2割負担 3割負担
大腸カメラ検査(観察のみ)
  1. 約2,500円
約5,000円 約7,500円

大腸カメラ検査

病理組織検査

約3,000円〜5,000円前後

約6,000円〜10,000円前後

約10,000円〜16,000円前後

大腸ポリープ切除

約7,000円〜10,000円前後

約16,000円〜20,000円前後

約20,000円〜30,000円前後

 *大腸ポリープ切除した際には上記のポリープ切除代のみ患者様負担となります。検査代の負担はありません。
  ポリープ切除後に出血予防目的等でクリップというものを付けることがありますが、それは当院負担になります。患者様へのご負担は発生致しません。

 *大腸ポリープ切除した際には上記のポリープ切除代のみ患者様負担となります。検査代の負担はありません。ポリープ切除後に出血予防目的等でクリップというものを付けることがありますが、それは当院負担になります。患者様へのご負担は発生致しません。

 

検査費用

初診料・再診料は別途必要です。他の検査費用(血液検査など)は含まれておりません。
検査時に使用する薬剤によって金額が前後することがあります。
実際の診療内容によっては料金がかわりますのでご了承ください。

コラム 内視鏡検査費用

 

【まとめ】

今回のコラムでは、”大腸カメラ検査を受けるべき症状”についてお話いたしました。

 

いかがでしたでしょうか?

これから大腸内視鏡検査を受ける方、

今後大腸カメラ検査を受けてみようと思っている方、

少しでも内視鏡検査に関する参考になれば幸いです!

 

当院では、引き続き皆さまにとって有益な情報を発信できたらと思います!

最後までお読みいただき誠にありがとうございました!

次回のコラムもお楽しみに・・・^^

✔この記事を書いたひと 
✔広崎拓也  小松おなかとおしりのクリニック広崎医院 副院長

日本内科学会 認定内科医
日本肝臓学会 肝臓専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医